日報

あるいは遺書

りゅう

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

青い祠

朝 ただの白 むずがゆい 結ぶ 息を吐く 自転車で坂を 記憶を失くす 匂いを探す 行ったり来たり 寄せては返す 鳥の群れ 夕焼け小焼け 温かな彼方の歌 一番星 遊ぼう 羽ばたくように歩く 泳ぐように眠る 君の毎日がすべて 満たされる 灯台の点滅 小さな約束 ゆ…

温かな彼方の風 ただ共振する 何もかも手放して ここにいるけどいない 見ている 昨日、今日、明日 昆虫の足音 匂いを探す ささやかな交換 青の奥深く ファンタの泡を吐いて 淡く滲む虹 心臓のサイクルで 生活を積み上げては壊す また会いたい 翼を拡げる よ…

手から零れ落ちる光 沈黙の朝 何も考えなくてもいい 温かな彼方から来る 風がカーテンを揺らす そこにいればいい 君は君のままでよくて 君のままじゃなくてもいい 影が影を抱く 鏡に鏡を反射する 手と手を重ねて 今日と明日を縫う 静かに降り積もる 白い 泳…

波紋

痛みのない海 降る声 どこからともなく 灯る光 誰かが誰かを欺く まだ不安定な輪郭 できるだけ届きたい さようなら 赤ちゃんになる 影法師 鐘の音 記号の群れ 温かい水の揺らめき 次へ、次へ 満ちる、欠ける 彷徨う 触れる 始まりの朝の記憶 いつもと同じ柔…

魂の形

いつも聴こえていたい 物語の流線 白く澱んだ空に 丁寧に折り畳んで 静かな気持ち 朝な夕な 待ちわびたまま 去る 時空のねじれです 見覚えのある景色 やりたいことがたくさんあるのに これで終わりか 進むだけ 人差し指でなぞる 触られるのは嬉しい 好奇心の…

雨の痕を追って 戻りたくない窓 いつも歌う 匂いを探す 感覚を混ぜる 子どもの頃の夢 硝子を沈める また会いたい 小さな渦巻き 耳をすませば 新しい声 記号の群れ ノートをめくる 東京が揺れる 朝へ 身を委ねる 闇を切り裂いて 大切な赤ちゃん 彷徨う幽霊 紫…

ほどけていこうね 握り合って 言葉なんて風に舞って どこにでも行ける 光を許す アスファルト、土埃 トンネル、海 心臓の部屋をそっとノックする 坂道を駆け下りる 精霊の姿をした 温かな嘘 横たわる あの匂いを探す 幽霊になっても 海を失くしても 罪を清め…

癒す力

光り、翳り まだ遠い 引き寄せる力 天気輪の柱 時空がうねる 9歳になる とぼとぼ歩く 匂いを探す 夕焼け小焼けの 沈黙のさなかで 白い こぼれた花 髪飾り 魂の揺らぎ 空を駆ける まだ淡い思い 水の記憶 トンネルを抜けたら 0と1、ふたり 皮膚が震える 羽根が…

私に似てる人

石段を駆け下りて アスファルトの凹凸 昆虫の足音 寄せては返す ざわざわ 透明になりたかった 手を振る 旅は続く 時間を泳ぐ 硝子を沈める 厳かな沈黙に抱かれて 最初から何もなかった 気持ちいい 戦わないで 逃げる、追いかける あなたとそうじゃないものの…

夏の冷たい朝に 心をできるだけ透明のまま カーテンが風に揺れる 静かに体重を預ける ここにいるけどいない君へ ふたつの螺旋が絡み合う 鼓動が痛い まぶたを閉じる 波の音、行ったり来たり 髪飾り 小さな振動の渦巻き 光を放つ 食べたい ベランダから見下す…

曲がり角の 古い夢 誰かの硝子 蔦の絡まる どこからかやってくる 響き ひとりとふたり 波の模様を描いて 手と手と手を 湖のほとり 昔の時計の針 こころ、からだ、ぜんぶ ほどけて また惹かれ合って 匂いを探してる そのままでいいのに とぼとぼと歩く 江ノ島…

羽ばたく 俺には愛がある 気持ちいい 横たわる 体重を預ける 青さが波及して 戻れない 時間旅行を続けよう 夜から朝へ 知らない国へ 鳥がふわりと舞い上がる 一瞬だけ蝶の飛び方を真似る 形を失って また取り戻して 詩を交互に編む ただぼんやりと見つける …

家出のすすめ

未来の自分が今 形を求めて のたうつ竜のように 痛い 犯罪者になりたくなかった 社会 トンネルを抜けたら 落ち続ける 壊れた遊園地 いつもいる 匂いを探す どこまでも続く帰り道 鳥がふわりと舞い上がる かっこいい 宇宙の景色 夢の中で触る 見つけたい 鼓動…

胎内の太陽

なんとなく青くなる 膨らんで弾けて ときめく 今こうしているだけでいいのに 季節が変わる最初の匂い 耳をすませば 時間が流れていく 胎内の太陽 もう一度戻ろう たゆたう歌 幽霊みたいに 鳥の軌跡 坂道を下って 死にたくない 声を浮かべて 誰かがそれを拾う…

Smile and Tears

夕焼け小焼け 幽体離脱 もうすぐ終わる やまない雨 天国と地獄の重なり ゆっくりと坂を下って なんとなく居心地のいい景色 ここで君と 欠片を捨てよう あじさいの花が 1と0の集合が 透明の翼の拡がりが すべてが腑に落ちたような気持ち 積み木遊び ねえ無意…

温かい夜の液体の中で 繰り返し何度も夢を見させられた 時間を巻き戻しながら 優しい怪物が 影を包む 灯火、飛行機 美しい無意味な街 春夏秋冬、交差して 木の葉のひらひらと落ち方で何かが分かった 幽霊みたいにうろうろ 君がこの世界に必要だということ 太…

さあ、さよならをしよう 言葉で言い表せないことの方が尊いから 夏の水玉 ぼくは吐き出す ひとりとふたり 影を踏む、いつまでも 夜と朝を見れない いつの間にか自分は自分じゃない アイスコーヒーのSサイズ プール帰りの小学生 入道雲の上を歩く 昆虫の呼び…

くらげ

何も見えない 新しい命 深い雪 ただ前だけを見て 交互に 皮膚の中で蠢く愛が それだけでいいのだと 透明な輝き 蝶の飛び方 記憶のパッチワーク トンネル、海 傷ついた子ども どんな言葉が必要だったんだろう もう遅いけれど想像する 血の滲んだような夕焼け …

アメーバみたいに

後悔はもうない 白い光 始まる 海の導 共に立つ 交わらない線 宇宙の中へ 歌いたゆたう こうして指先を浸していると 思い出す或る感触 窓の外 雨の音 許された眠り やわらかくなってきた もう少しここにいよう 寄り添って 不思議な響き 消えた星のように 織…

輪廻

見たこともない景色 透明な意識 五月の妖精になった この世界を構成する要素の一つとして 声の温度 足の裏の地球の感覚 天国、地獄、渦を巻く 竜だ 音楽の端っこを捕まえる くじらの背中に乗って 夏を食べる 光が葉脈を伝って まばたき ほどける 誰でもない…

無題

ゆるく続く 大切さはほどけて 新しいいのち 寄せては返す 木々がざわざわと震える 自分なりにもう一度 世界を再構築しよう 小さな音の幽霊 どんな形であっても 細胞とそうじゃない部分の境目に咲く 束の間の静けさ 疲れて淀んだ意識 もう何も言わない 街を見…

ほら 意味のない 心地いい 穴の中で 生き物だった頃の風景 だんだん小さくなって 透明な渦 両手を広げる 花の香り まぶたが重い いずれ全身が生きていなくなる だとしても 約束の効力を信じる 教室の窓から身を乗り出して 放課後の風 吹奏楽のメロディー 何…

愛しい過ち

信じなくていい ただそこに入りたい 先住民の祭り 大切なものはなに? 空が近くなる ループする思考 奇妙な舌触り 誰になりたい? 影が影を抱いて 異なるメロディー 相反する正義 耳鳴りがする 渦が 神聖な沈黙の儀式 宇宙の端っこまで 透明なからだはひろが…

無題

意味がない ぐるぐる 赤い光が羽ばたく これは必要だ 美しい痛み 何もない 細胞が粟立つ 足元がずっと揺れてる感じがする ひとりで帰ろう 街の呼吸に身を委ねて また傷の入り口 また不安がやってくる 文字や言葉にしなければ さらさらと流れる そっと指先を…

9歳

夏の台所 心臓の音がうるさい 9歳 天国や地獄をまだ知らない そこにいることを知らない まだ知らないことを知りたい なんでもいいから 耳をすませる 感覚を信じる 遠くへ 蝉の抜け殻 太陽を集める 大昔からある物語 厳かな沈黙 みんな黒い服を着て 波の音 幽…

液体

少しでも 良くなるように 湖に 硝子を沈める それを続ける 約束をほどく 火を灯す 季節は移ろっていく 虚ろな目をしている 美しいと思う 鼓動を打つのが分かる 今日と明日 手と手を重ねる 雨宿り 一休み 窓辺の風景 後ろへ流れていく 車窓みたいに もう見な…

無題

お願いします どこまでも広がる 時空の波に乗って まだ見たことないもの 透明な欠片 記憶と繋がっている 穏やかな呼吸 ずっと君がいる 見覚えのある風景 流れていく 列車に乗っている アナウンスはよく聞き取れない 眠りに落ちる寸前 火の鳥 行ったり来たり…

無題

青く滲んだ 風景の渦に沿って 目を開ける 夕日の色 匂い 抱き寄せる小さな身体 もう一人の小さな自分 大切な欠片がまだ 灰色になって さっきまで考えていたことを忘れた ただ沈む 手に手を重ねて 表情を読み取る 声で認証する 言葉がもがく ファンタの泡を吐…

胎児の姿勢

たくさんの泡 食べる 細胞が分裂を始める 大切な記憶を持って 身体の力を抜いて その時を待ち受ける 喜びと悲しみが絡みつく みちがえる 変わってしまった 同じなのに 左右非対称の愛 雨の中 目的地がない 病室の花 知らない街 忘れていく 眠っていく 知らな…