日報

あるいは遺書

りゅう

2017-01-01から1年間の記事一覧

だってその輝きに対する受容体があるから

戸惑っている。閉じ込められているとして。子宮の中には何があったか、もう全部忘れている。嘘と真実の境目に触る。ざらつく。吐きそうになるから、遠ざける。笑い声が空まで渦巻く、人間という生き物の全て、善と悪を判断しない、考えることをやめる。戦場…

女の子のスカートを片っ端からめくっていき

エスカレーターでは手すりに捕まり手や顔を前に出さないでくださいと言っている女性が身長3メートルの鬼に囲まれてしっちゃかめっちゃかにされる情景を、想像する。君が裏切られた時の顔になる。表情筋がダイアモンドのように硬くなる。この一連の流れについ…

この最高という気持ちをいつどんな状況でも脳内に再生できるように準備しておかなければならない

実際問題飯を食わなければ死ぬし哲学してる場合じゃないなこりゃ、骨だよ。鳴り響く骨に過ぎない。不可思議で珍妙な空気感に沈んで何かを生み出そうと思う、ぼくは男性だけれども、それでも、何かを産み落とそうと思う、産み落とす穴、ないけれども、だけれ…

花を凝視すると花じゃなくなっていく

素敵な物語を創作し続ける夜の騎士たちが立ち止まった光と光のブレが一定になる0磁場、愛がにゅっと産み出される、にゅっと。破壊と光は一体なんだ、そのことをどんなメタファーも介さずに、マジで直接関知していた。だけどあまりにも小さくて速すぎる、そし…

何らかの曼荼羅

揺れる窓カタカタ、うんこを食う君は、目を真っ赤にして、どこかに繋がっている涙をマーキングしながら歩く、そして一秒と一秒のわずかにあいた隙間から異次元に侵入、その懐かしくて新しい匂いを全力で嗅いで、今まで自分が辿ってきた時間の集積を曖昧にす…

東京について真面目に考える

目を閉じると自動的に音楽が流れる、ぼくはその中へその奥へ、自動的に歩いていく。想像力が退廃している。無差別に混ざっている。記憶が機能しない。植物が空を目指さない。止まっているここで、全力で回転してみる。ますます混ざっていく。他人の傘に黙っ…

繊細な粒子が繊細なまま擦れ合う音だよ

冷たい墓が裏切ってまたぐこの腕のしなり方は身体性を放棄する寸前の音を立てて、腹這いになって敵の様子を伺っているいやらしい目、めちゃくちゃな内面。止めどなく通行していく止められない定めというかそういった様相の車が。もしぼくがセーラームーンだ…

自分自身がこの世界にアクセスしているという感覚を忘れてはいけない

通りには色彩豊かに、祝祭の香りが満ち満ちている。ライセンスを希求する。言語を持たない大多数に心を開いたことがあるか。柔らかな影をつくり、すべての輪郭を曖昧にしていく、溺れる。息しかできない。犯罪者だったことがあるし、動物だったことがあるけ…

野良犬は光と闇の戦いにいつまでも無頓着だ

深刻な自己矛盾のるつぼの中で、今日もいらっしゃいませと言う。いらっしゃいませこんにちは。それはもはや鳴き声のように、あらゆるものが必要ない、何の躊躇いもなく、論理性や因果関係もなく、ただ完全に閉じた、美しい世界。俺だって酒鬼薔薇聖斗になれ…

脳みそを包み込む柔らかい神様が、鳴く

衝動に苛まれる。そして窓の外が白い。何になるのか。動物の産声。赤色の電波が煌々としている。宇宙から来ました。私の詩集。帰依するぞ。咆哮。肉体が内側から切り刻まれていく。指先が震える。悪い人vs良い人。だが助走が足りない。届かない。また寝る。…

死んだ人がしゃしゃり出てくる

何故そんなにも浅ましく愛情に飢えているんだ。どうでもいいじゃないか、愛情なんて。空気が黒い。そうだ、焚き火をしよう。あの薄汚れた団地の片隅で。たくさんの世代が、ぼくを遠ざけて、ぼくは、かたわの犬、とても可愛い。空気が凍り始める。悪い冗談み…

人間やめますか?人間やりますか?

飛び交うカオナシ。泳ぎ交うカオナシ。行って帰ってくるカオナシ。行ったり来たりのカオナシ。アサガオ、カナシイ。植物の見る夢。片輪だって眠る。赤を険しくする。船に乗って、おとうさん。感じ方は人それぞれ。人間は必ず間違えている、今、そこで、ここ…

←ママ

精子というのは子宮以外の場所に出されるべきではない、本来は。そうですね?はい。見せかけの笑顔が愛おしい。そうですね?はい。廃墟ですここは。ひとりぼっちの感覚。鈴虫うれしい。15の夜から、今まで書き溜めたノート、すべて、その言葉の群れを、人工…

温かさや冷たさにいちいち怯えながら

どうしてこんなに夜が嫌いになってしまったんだろう。水洗トイレの流れる音が。手がない。心を失くして、感覚だけになっている。早く意識がなくなればいいと目を閉じて思うけど思うほど役立たずの言葉の行列。あの時のあなたの嗚咽が耳に残って離れない。現…

笑顔を絶やさないことが上手ですね

虚しい小鳥が鳴いてる。どうでもよくなったらもう終わりだから今日はもう終わってるんだけどいつまでも往生際が悪いからいつまでも失敗し続ける。死ねって言ってリセットボタン押す。くたびれた団地で。土埃のアスファルトで。錆びた遊具の上で。誰かの焼け…

マインドコントロール姫

雨、雨、雨。自分のよくない部分だけを集めたような。暴力の暴発をこらえている。大人だから。言葉の世界から逃げ出さないように閉じ込めておく。大人だから。脳みその中の戦争。生殖器の奥の奥、出口まで。君の肌のように真っ白な光線がアスファルトを君の…

過去大好き

毎日あなたを消費して恐怖する。ギャップというか乖離というか日常の隙間に植え付けられたグロい卵が孵化。誰の子供か知らないけれど。幸せを騙す。幸せで遊ぶ。生命。大人になったら楽しいことばっかりだ。心なんて薄い、ただ身体の表面に張ってる膜。夕刊…

なんでも吸い込むぞ、ブラックホールは

そして日は暮れて、緑や青の光の反射は侵食されて、懐かしい日々を思い出す、ちゃんと思い出すことができるときがある。溶け出して、皮膚ごとリアルに。緩やかなスピードでバスがバス停を巡っていく。コンビニエンスストアやガソリンスタンドがある、大体の…

美しいという感覚について今説明している

何故こんなにもややこしい世界に留まっているんだろうか。エイリアンとか、人間とか、透明とか、不透明とか、もうどうだっていいじゃないか。ああだめだ、会話が続かない。セルフイメージはただの抽象的な線に変わる。無料だよ全部。手を伸ばせば届くんだ。…

女の股の隙間から生まれたぼくたちは、女を恐れすぎている

街を歩けば悪霊たちが悲しそうな顔で心の柔らかい部分まで包み込むように集団心理の変な匂いをたてている。洗脳してください。もう二度と空で迷子にならないように。怖かった。命の危機を感じた。寂しかった。ぼくは誰にもなれなかった。だから、安心と不安…

ぼくは餓死寸前にならずに済んだ

どんどん壊れていく、部品が、からだの。人生が狂っていく。伝わっている不穏な感じ。今日はまあまあいい感じだったのに。落とし穴が隠されている。戦争が始まっている?気づかぬうちに。だってそれは隠されているんだから。闇の電気がぼうってついて、なん…

そんな時こそ妊娠すればいいんじゃね

ミニマルミュージックのような生き方。布団をたたんで歯を磨く。彼は窓の外を見て不明瞭な言葉を呟いたけれど。一瞬の沈黙その隙間の。温かな日差しその隙間の。机の引き出しの中に入ってタイムスリップ、夢のような話を本気で言う。本気ならいいさ、本気な…

バードウォッチャー

この広々とした風を、色合いを、あなたはもう感じることができないのだよ。だけど、所詮ぼくも死ぬんだし、このままいくしかないよな。華やかな音楽が流れる、束の間の幸福。暴力の川に生まれた、透明な羽の、昆虫。夜に向かって飛んでいく少女。堰き止めら…

ぼくは小学生だったことがある

あ、祝福の気配だ。俺何も良いことしてないのに。白い空、飛沫を上げて。微妙な感覚。知らない人の葬式が行われている。あなたはどこかの山に登っている。剥離。面影が変質して。音もなく歩く人たち。夢を見ているようだし実際に夢だった。あり得ないんだよ…

俺は白くなりたいんだろうか

テレビは見ない。心が停止するから。SNSに参加しない。気になって眠れなくなるから。地球の自転する速度に脳みその回転を同期させて、粉々になった思い出の上に、激しい吐息と噛みつかれた痛みが、加速する。今日はオーバードライブしている。感動していたい…

プラスマイナスゼロはやはり身体に悪い

あれ、そんなにも高い。マナーモードにしたかどうか気になる。虎の入った檻の中の生活。一瞬だけ幸福になる。夜を泳ぐ喜びのサイレンの悲しみの、もうごちゃごちゃうるさいし、朝に起きろ。ふざけた夢が河原を駆ける、遠くで子供がかけがえないこの時をそつ…

本当にある海と空が繋がっているところまで

転がる街の隅の星の屑を集めてサンドバッグのような籠の鳥がか細い声で。犯罪的な不安定なブラックホールがついたり消えたり、匂ったり匂わなかったり。裸になって寝る。おばあちゃんがぼくを呼ぶ声が聞こえた時、この辺り一帯が70年前にタイムスリップする…

必要なのは愛っぽいものを愛だと言い切ってしまう勇気ではないのかい

どう考えても空が眩しすぎて、もうそれしか考えられない。巨大なものと巨大なものをぶつけ合って、その衝撃波で遊んでいる。金色の柔らかい粉が体内に侵入して、男の子と女の子は溶けている。透明感がある。本当に全ての記憶を失ってもいいような気がしてき…

俺はテープレコーダーだ

ここにないものをまずは想像する。集中して、手を伸ばして、掴み取る。疲れたけど大丈夫。明日はない。喜んでいたい。音もなく壊れるおもちゃたちの共同幻想のテーマパークで、夜に開く夢、汚いガキの。かなり不安定な船で山へ登ろう、ぷかぷかと、空気の振…

ありえないくらいハッピーハンバーグだと言いたい

ハッピーハンバーグと書かれたトートバッグを肩から下げているおばさんがいた。その魔法の言葉を唱えるだけで幸せになれる宗教的な熱狂。相槌を打ってくれるだけでありがたいし、楽しくて気の抜ける瞬間を多く経験した方が良い。平和にボケて昼下がりの洗濯…