日報

あるいは遺書

りゅう

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

みちがえる

身体を動かす そっと 神さまが通り過ぎていく 飛行機、灯火 音もなく 窓が開いたら 深く 道しるべをたどって 信じたいと思う 手を振る子ども 青くゆらめく 何度も繰り返す ゆめ とんとん、たたく 粛々と日々を うん、うなずく ただいま ひかりが満ちて 一緒…

初めてそこに触れたとき世界が青くなるのを感じた

初めてそこに触れたとき 世界が青くなるのを感じた 時間がとめどなく流れていくのを ただ見ていたいここで 生命が蠢く 指先を浸す まだ君に出会ったことがない バスに揺られて 夜が明けようとしている 見知らぬ国のアスファルトと土埃 星が消える 子宮の中に…

蝶の飛び方

新しい歌をつくりたい 朝に 心臓が潰れる 胎内で蠢く 言葉をください 扉を開けたい どう思った? 光と影を抱きしめて 流れていくその模様をずっと見てた 雨の日 誰かが鐘を鳴らした 始まりも終わりもなかった 未来も過去も形を失くした たった一人で 一緒に…

無題

雲の階段 息の方法が変わる 小さな芽 未来と過去の歌 大丈夫 照らさないで 影が影を包んで 静かに話そう 橙色を纏った天使 見覚えのある景色 迷子になる 内臓の感覚を頼りに 問いかける 本当は何がしたいんだろう 音とリズム 心臓の部屋から 脈打つ体温 死の…

あの日

迷う でも何か言いたい そんな残像を大切にして この部屋の外へ 暗闇が降りる 天使の目 細部まで 何がしたいの? パラパラめくる そう、その感じ だんだんわかってきた 身体が動くのが楽しい そんなゆめ 輪郭が曖昧になる 本当は影を愛している 未来と過去が…

成長

会いにいくよ モノクロの あつめて 鳥の軌跡 横たわる ふと、透明な 息を漏らす 聞こえたかな 小さな振動になる 誰かに伝えたい 列車に乗って 懐かしい未来 じんわりと温める ゆっくりと繋がり始める 夜を歪める 胎内の記憶 君は圧倒的に正しい この世で一番…

なんだっけ

なんだっけ 知ってたのにな 青く黄昏た部屋 自分の欠片をそのままにする このままいなくなりたい 世界の成り立ち 手を振る子供 普通のことを普通にしようと決めた ファンタの泡を吐き出しながら 何度も、何度も 列車は通り過ぎ 振り子は揺れ 力尽きて横たわ…

大切

生まれたばかりの時は別にそんなこと考えてなかったのに トンネルをくぐりぬける 初夏の手ざわり どこに連れて行かれるんだろう 僕によく似た君の姿 鏡のように反転する 手と手 想像できることは大体起こる 低空飛行 夕暮れと夜の間で佇んで 影がもっと大き…

自由連想

手を伸ばしてみる ほら 何もなくて温かい 小さな妖精たち 呪文を囁く 簡単にできる 同期していく 透明な周波数 見覚えのある景色 後部座席 あくび 涙が滲む きらきら 伸びたり縮んだり 特に意味はない 帰る場所はない 移動中は落ち着く 体重を預ける 柔らか…

家出

君のそばで眠る 骨 大したことないじゃん 力を抜け 呼吸に耳をすませろ 手を握る ほら くじらの泳ぎ方を真似して カナリアの声みたいな楽器になる パラパラめくれる もう戻れないね 笑い合う 自分より大きなものはぜんぶ怖かった でもその温かさも知っていた…

朝の風

そしてまた朝になった ここに座っている 今日は風が強い 水が流れている 細胞の方向が揃う こっちにおいで 頼りなく微笑む 記憶の音楽 たましいの重さを測りながら 現れては消える妖精たち その冷たさに手のひらを浸して 子どもの頃から 誰かと遊びたい 耳を…

自分へ

夜のプール もっと早く 心地よい音 人間の前の人間へ 限界を超える時の白い感覚 もう一度君に会いたい 色と色の狭間 どこにもない場所 夢の中で祠が開く 細胞の中のファンタの泡 つかまえにいこう 瞬間の中の瞬間の中で 変わっていく 知ってる 水の中 静かな…

ピンクローター

静かに上下する 水の部屋の 五月の匂い 温かい影に包まれて 過去と未来を組み合わせた 記憶のふるさとに 空の底に 還る 遊ぶために遊ぼう 流れと流れの 渦を巻く 照らしてみて 可愛そうな窓 形を持たない 行ったり来たりする トンネルをくぐって 見覚えのあ…

シンクロ

知恵 身を任せて 幼い影 病室の花 好きな人の声を使って話す 甘い匂い 手のひらの世界 遊んでみる? 窓を開けて 戦争が始まった 逃げなくちゃ 僕は僕の形を失う その壊れ方をどうか憶えていて 原始の気 太陽の周期 積み上げる だんだん当たり前になって 言葉…

奇跡の子

海と一緒に 目を閉じて 底に向かうために 逆さの風景を憶える 泡の呼吸をする 上下する たましいの重さを手渡す 奇跡の子 青い破片 いちばん好きな場所を思い出して 君ならなんて言うだろう その言葉の選び方 ふっと軽くなる 音符 分解され 知らない誰かの養…

記憶のふるさと

影が 這い出る 空気の塵 堆積する 時間 記憶のふるさと 見つける トンネル、海 ざわめき、木漏れ日 生まれ変わったら くるくる また戻ってきたら 踊ろう 待ってる 大丈夫 手と手 あたたかなやわらかさ 光と影の波に抱かれて 今ここでこうしていることは間違…

無題

空と海の交わるところで 水をたっぷりと含んだ 夕日の青さを信じる 堕ちていきながら昇っていく 水面を逆さから見下ろして 光のゆらめきと一体になろうとする 人間 積み上げてきたもの 忘れたもの 音楽 誰かになりたい 傷の入口を見つける 翼をください 君に…

反射する 胎内の音 ゆらめきに指先を浸して 風景は風に揺れる 水の中にいるみたい 置き去りにした痛み あの時間の流れ方をまだ忘れていない 飛び出す絵本 どこに連れていくの? 迷子の影と手をつなぐ その温もりもまだ忘れていない 翼をください 心地いい膜 …

てんとうむし

またあの子の季節がきた 歩くために歩くだけ 太陽を信仰している 森のお化け 意味の反転 ゆっくりと朽ちていく姿 旅の人 花を手向ける 大地の呼吸に合わせて 思い出せなくなった記憶を空に還す 影をほどく 怒りを分解する 自動的に反復する 幽霊になる 日差…

遺跡

会いにいこう あの時の水たまり 甘い果実の香り 上手く説明できなくてもいい 君の空想が好き ざわめき 迷子の影 その夏をたぐり寄せて また新しい世界が来る 未来から過去へと広がる響き 飛行機が飛ぶ 触ってみる 写真を撮る 窓辺でうたた寝 花を飾る時の気…

木々がざわざわするので

懐かしい心臓の鼓動 まだ生き物だった頃のこと 陰影の入り混じる部屋で 時間を止めることもできた 今こことリンクさせて 二重の歪みに沿って 追いかける 君の中の君に向かう 歌はどんな風に響いた? モノクロの記憶をかき分け 風のように、虫のように なぜ人…

おおらかなちから

ゆれながら、まわりながら、虹の影のように 失われていきながら、たのしい、うつくしい 水面に映る光が魂の温度を明確にした さようなら 流れていくもの 膨らんでは弾ける、色 色とりどりの、鳥、風船 弾ける、炭酸の泡、今 風景が風景の意味をなさなくとも…

あなたが生まれる前の話

不安定な灰色の口ずさむ唇は瑞々しい夢 子供だった頃のことを思い出さなくちゃ 大切なことを、大切なままにしておくために 動く、影がゆらめく街、水中、泳ぐ、きらりと反射する粒 渦を巻いて、抱いて もうすぐ、こうする、きらきらと、きらきらと 読めない…

無題

飛行機の音、ごーーー 幽霊になることは怖くはない 色鮮やかな風船をたくさん空に見送った 空白を埋めていくような銀河鉄道の夜 風景は青く滲んで嘘みたいだ ゆれる草の匂い 丁寧にすくい取った小さな結晶 どうすればよいかわからない 青の真ん中まで 落ちる…

光と影、子供と大人

まばたき、朝 太陽の影 聖なる領域 渡り鳥の群れ 心の中にあるもの 友達を大切にしたい 北海道に行きたい 風景の陰影、数える ゆるやかに落ちていくような心地よさ 輪郭と輪郭を無理に合わせなくてもいい 生きてても死んでても同じ さようならという言葉に含…

ホットミルク

儚い花 誰かと話していたんだ 海に向かう二本の足 羽ばたいた蝶、光る 思考を停止し、また再生をする 想像をする 裸足で花びらを踏みしめて 悲しみには打ち勝たないでおこうと思った 窓を叩く淡く透明な無数の声 暗闇に両手を差し出す 目に見えないものだけ…

無題

波が透明な砂をさらうたびに 愛しい窓辺、カーテン、くるくる 翻し繰り返す お姫様になりたい女の子 お姫様になった女の子 飛べない鳥の歌が好き 花の匂い 妖精の飾り 誰かの言葉が引っかかる 夜がまだ続くのなら 泡になって消えた 子供用ベッドに座って 太…

ようこその雨

春の香りを纏って歩く少女 貝殻の中の街のように 階段を一段降りるごとに太陽が近くなっていく 巡る惑星についての詩を手に入れた あなたに慈愛の手が差し伸べられますように はらはら落ちた涙を大切なままにして くるくると左右非対称の円を描いて下へ下へ…

みなしごのゆりかご

冷たくて温かい影と深く繋がって 輪の振動 遊びたい 子どもの記憶転がる どこかにある たおやかな呼吸 君だけの愛しい沈黙 つかまえて 風の鳴る方角 仕組みを解き明かしたい 青くうねる存在 音が恋しい 夢でしか行けない場所に 君を連れていきたい 可能性が…

息する

迷子の記憶 友だちと話す 木陰 魂が揺れる 時間の河の流れる音 夢でしか行けない場所 大切だよ、幸せだよ 送り火 青と黒の 祝福されるべきだ 神さまに愛された子どもみたいに 穏やかさの反対側で ねじれる鳥の軌跡 りんごの木の匂い 脳の中 ブラックホール …