日報

あるいは遺書

りゅう

あの日

迷う


でも何か言いたい


そんな残像を大切にして


この部屋の外へ


暗闇が降りる


天使の目


細部まで


何がしたいの?


パラパラめくる


そう、その感じ


だんだんわかってきた


身体が動くのが楽しい


そんなゆめ


輪郭が曖昧になる


本当は影を愛している


未来と過去が同期する


自分が自分になったとき


自分と他人の境は消える


未知なる方へ


遠くからきた風


目を瞑ってその中へ入る


話そう


とても大きな


色鮮やかな


消えてしまいそう


太陽の欠片


もう誰も殺したくない


ゆっくりと分解されていく


そのままでいいよ


ゆっくりと死にたい


空に逆さまに堕ちて


その向こう


君だって思い描いたことがあるはず


もし許されるなら


もう一度


寄せては返す反復


使い古しの痛みや苦しみを還したい


最初と最後があるのは何故だろう


その両方を知らない


輪が開いたり閉じたりしている


上手く忍び込みたい


白い影、青い夕日


絵を描かなくちゃ


容赦なく過ぎ去る鉄の塊


輝く


虹色の雨


混ざる


昆虫の足音を聴け


翻る


循環作用に身を任せる


気持ちいい


内臓が全部裏返る


日の光に晒される


壊れて捨てた記憶を思い出しそうになる


大切だった気がする


毒ガス、地下鉄


トンネル、海


さようなら


人間の姿で生まれた


人間の言葉だけじゃ足りない


あの歌を思い出して


みなしごのゆりかご


時計の針はようやく進む


命を食べて細胞が分裂する


透明な嘘をついて


幻想を託した


小さな約束


忘れても忘れない


生活は続く


ざわざわと震える