日報

あるいは遺書

りゅう

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ふわふわ舞う 君が眠っている間 透明の中で 相互に引き寄せ合う力 良い気 ざわめき 加速していく これはきっと偶然じゃない 粒子の震え 小さな声に気づいていたい 与えられた命 渚 鳥のように、魚のように 記憶 印をつける 形のないものに触れる さらさら 鍵…

透明な体 雲のように 光を吸い込む 意味が渦巻く 空の音 折り重なって またここに戻ってくるだろうか 季節は揺らぐ ここにある 嘘をつく もっとよくなるように 自転車を漕いで 風を受ける 心臓に手を当てて 運ばれていくことを確かめる 水面に映る影 ゆっく…

呼ばれる

ここからいなくなる時は 知らせて 光の中で 罪を清める ふと浮かんだイメージ 持って帰ろう 旅をしながら 夜と朝の間みたいな街を泳ぐ 鎖につながれている人 どこに運ばれていくんだろう 最初の呼吸をしたときのこと 白い部屋 そこにいきたい 点滅する星 ず…

眠り

夜の声 一番星 街に明かりが消えた 天使が降りてくる 身体を失くすときの感覚 沈黙の声 透明な色が膨らんでは弾ける あるはずのないものがある 記憶が揺れる 波間を縫うように 両手を拡げる 笑顔 新しい時代が始まる いつも 落ちては飛ぶ 蝶の軌跡 不思議な…

レゴ

拡がる 白い粒 そうだったかもしれない自分 時空が分断される 幽霊になって彷徨う 入眠時幻覚 時計の針の音 過去と未来が合わさる 安心していたい 太陽が再生する 遺跡に蔦が絡まる 学校から帰る 風に揺れる稲穂 これからどうなるかわからないな 影が伸びて…

あなたは最初から許されている

台風が過ぎた 淡い白さ 窓を開けよう まだ生きている 光を誘う 秘密を分け合う この世界の一部として 膨らんでは萎む 記憶の循環 音を聴かせて 満ちる、欠ける 点滅する 空を指さす 柔らかい皮膚 点と線をだんだん繋ぐ 伝えたいことがなんとなくわかる 今こ…

鏡の世界で 街は呼吸する 生まれる音がする そしてほどける 淡く青い中で 匂いを探す それも音に変換する カタカタ 微かに震える窓 台風がくる 声が渦巻く 心地よい怠さ 水たまりの中でまどろむ 美しさを定義する 手と手を合わせる 形がなくなる そうしてや…

雨が降り出す ミルクが溶けていく しとしと 眠りの中で眠りから覚める 私の中に私がいる ふたたび やってくる 感じている 細胞を光に濡らして 震えながら バランスをとる 沈黙を使って話そう 目に見えないものの存在を信じる 記憶を揺らして 水の中にいるみ…

喪失は虚無ではない

空を覆う冷たい気流 ここにいることが正しいと思う 笑顔の断片 自転車で坂を下る 街が配置されていく 離れながら繋がる バラバラになりながら知る 炎 幽霊が揺れる 青く輝く 黒い服を着た人たち 耳鳴り うつむく花 雨粒のリズム つんとした匂い 君は逃げる、…

降る

髪飾り 光の海 東京が好き? 沈黙を使って話す あの祠の前までまた行こう 空気を揺らす周期、その速さ 自転車で坂を下る 一つ一つ感じる 間違いじゃない 風でページがめくれる 指し示すもの 何か受け取る 偶然じゃない 身体に身を委ねる 透き通る 気づいてい…

雨が降りだす しとしと 冷たく、白く 胎児の姿勢 窓辺の風景 記憶の糸を吐き出して 匂いを探す、何度でも 深い沈黙 温かく進む 光のように まだ残っている力を順番にほどいて 移行する その先を見ようとする 夜にだけ咲く花 疲労感 空腹 好奇心 光と蔭の揺ら…

台風の前

台風が来る 耳を澄ましている からだの中の水が少し 重くなったような気がする 窓辺に座って 不和を抱く 急速に沈静化する 私の中の景色の中を 辿って なぞって 交互に縫う うつくしさが染み渡る 小さな響き 記憶とは違う方法で憶える 色も形もない世界で 同…

天使とてんとうむしの歌

渦と光の 吹き溜まりみたいな場所 記憶が還った 沈黙を胸に秘めて 淡く描く 点と線をバラバラにする 網膜で触れる 空を飛ぶ 金色の風が吹いたら 目を閉じて いつまでも終わらない 繰り返し 誰か違う人になって またここに戻ってくる またこの扉を開ける 煙が…

時計の針の音 柔らかな羽毛 粒子の震え 窓辺の水滴 コーヒーの白い湯気 やってきては去っていくたくさんのこと あなたが一人で引き受けた苦しみを みんなで少しずつ分けられたらいいのに 点滅するライト よだかの星 どこまでも続く白い道 目を閉じる 静かに…

優しくそこにある 溶ける 時間に逆行して 古びた家具 何回も座った椅子 植物 波動 意味を犯して 黒く、白く、同時に 風邪をひいた日のNHK教育 風が揺らしていく 私の中を かたかたかた バランス感覚 1と0と記号の群れ 抱きしめたい 君に会いたい 誰に会いた…

時間の縁

とても多くの 流れる 冷たい光 夢の中で見た景色 明日はどこにいるんだろう 降り始める あなたはどこかにいる 糸をたぐり寄せるように 宙に浮いて 帰り道を忘れて 水の中で揺れる花 夜と朝の間のどちらでもない時間 地球の息に合わせて 空に横たわる 空に落…

同期して

雨が降るよ いつも 足元の影 包まれたまま 灰色に奪われて 泡が浮かぶ 心を失くす 戻ろう 匂いの中へ 水の底へ 戦闘機が飛んでいく 朝のあいさつ 冷たい空へ 交わるところで 昨日の記憶 感情の前触れ 短い発音 何か大切な ふっと手放す そのたびに軽くなる …

用事を片付けて 宙に浮かんでいる 誰かに話したい 人間として生まれたなら 温かな彼方について 重い体を横たえる 沈黙は続く 罪が折り重なって 白くなって あんな風に生きたいと また音楽が奏でられる 世界を構成する要素について 最初と最後について 触れる…

遠くから 近くから 中から でも、どこからか 妖精の囁き 折り重なる 恋をする 冷たい光 指先を浸す 悲しい気持ち 間違っていた? 誰かに問いかける 静かに揺れる 透明な門をくぐる 景色が同じだけど違う 静謐な空気が膨らんでは弾ける 私の中で ずっと奥で …

体に意識が伝わる また朝が始まる また朝を始める 手に触れて 鼓動 窓辺の風景 失ったものの総体 上手に泳ぐ 虹の奥底へ くらげみたいに 沈黙が合言葉 きっとできる 喜びを手に取って眺める とりあえず口に入れてみる 複雑な繊維 折り重なる白 カーテンが風…

ほころび

デオキシリボ核酸の声がして目覚める 風景を淡く淡く描く 弱さも優しさだと思う 列車に乗って、どんどん後ろへ 雨が踊って跳ねる 何かの模様が浮かび上がる この世界で果たす役割 耳元で鳴る透きとおる雷鳴 感謝の言葉、別れの仕草 代わる代わる満ちる 感じ…

ステンドグラスに夕日が

大きな優しい目 降り注ぐ 夜を泳いで ぽつぽつ 鍵盤の黒いところ 猫みたいに 理由はない 空気を撫ぜる 包まれている ゆったりと動く 宇宙の始まり 沈黙 フィクション 文字を目で追って ページをめくる 行ったり来たり 愛しい嘘 白く滲んだ空が好き 鳥の視点…

今から行くね

失くした 息する 失くしたのは海 会いに行きたい 自転車に乗って 影が影を包む 形のないものの木漏れ日 なんかかゆい なに食べたい? なんでもあげたい 光を分け合う 子どもの灯火 太陽の周りを一周して 何も変わらないのは 変わる必要がないから ただここに…

いつもそうしていたい ふと笑みがこぼれて 花が咲く瞬間を知っている 金色の風 完全な環 心が溶ける 何も持ってないしいらない 明日の記憶を飲んで 列車に乗っていく 大好きな声が木霊する 未知帰り満ちる 寄せては返しながら 悲しみの正体を暴く 手を伸ばす…

日曜日の朝

もうすぐ行くね 白と黒の間から 生まれる だんだん奏でたい 何かが近づいてくる 何周もする 好きな人の影 いつも同じ景色 戻りたくても戻れない 冷たい光 日曜日の朝、色、匂い とても大きい とても小さい ここにいればいい 窓辺に座って コーヒーかなんか飲…

たくさん遊んだ後 空を見上げた時 粒が弾ける感じ 溶け込んでいく 飛び込んでいく 頭の中が少し柔らかくなった もたれかかる 力を抜く 私の思う白さ 聖なる囁き 夏の雲 記憶を映す 取り戻す たくさんの声に気付く みんなあなたのためにあった もうだめだと思…

白く

夜の翼 淡く淡く 流れ出す ぼんやりとして 無力になる 紡ぎ出す 透明になりたい 何のために 静かに 悲しみと金縛り いつかいなくなる 記憶をほどいて 通り過ぎていく 欠片をあつめて 季節をわたって ピアノのように 夏の下り坂 海 ここにいればどうでもよく…

意味が降る カーテンが揺れる 海に生まれ変わった 色が移り変わっていくことに 気づきながら忘れる 夜と朝の間で 静かな波紋 鼓動に身を委ねる 膨らんでは弾ける 未来と過去が溶け合う 言葉と音を分け合う 喜びと悲しみが鮮やかに舞う 会いに行こうよ 明日は…

ループ

雨が上がったらあの場所に行こう 海を見つけるために 煙草の煙が青に溶けていくのを眺める 空を飛ぶ夢 ウユニ塩湖に行きたいね 窓の外に広がる世界 パズルのピースが合わさる感覚 心地よい振動 まだ遅くはない、ここにいる 時間の潮流 誰かがぼくを呼ぶなら…