日報

あるいは遺書

りゅう

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

また会いたい 炎を抱いている 季節の中で 何かを言わなければいけないのは何故? 子どもの頃からそうだった ビー玉の中に太陽が生まれた じゃあこれに名前をつけよう 踊る人形 精一杯手を伸ばす 胸の奥が痛む 何もないよりはいい 宇宙の底に落ちる 関係性の…

少し歩こう 誰もいない方へ 命を汚して また手を取る 開きたい わかりたい 未来から過去に吹く風 がんじがらめの糸を 慈しむように また宇宙の底へ いつも何度でも 響きが好き 怒りや悲しみのもっと奥 季節のような感情 言葉はあなたを遠ざける どうしたい?…

否定の肯定

離れ離れになる 喜びも悲しみも 小さな一つの点として それはそれとして 天気が壊れる 天気が治る 意味もなく、おとなしく 花を活ける 信じていたものが ある日突然なくなる 自分自身がやってくる 未来から過去へ 触れたものすべて 白か黒に変わる 葬列は続…

光だった頃 優しさも悲しさもなかった 星が大きくなったり小さくなったりしていた 手に入れてからのことは あまり覚えていない 指は5本に分かれ 好きなようにしなさいと言われる さっきまでここにいた 誰かの温もり 痛いのは嫌です 入れ子構造になっているか…

うつくしさ

詩を編む 自動的に扉が開く 季節のように 気が入り混じる そのために待っていた でも数えることは無意味で ありがとうのことば 最果てからここまで 嘘じゃなくなりたい 輝きたい 生きるのが下手なだけ ビッグマフを踏め 頁をめくる指が震える 証明しなくてい…

言葉のない夜

帰らなくちゃ 雨が逃げる じっとしていたい 揺らしてみる 二足歩行で 母親に怯える子ども 台所の陰は優しく 光の縁取りを教える 終わり さっきまであったのに 喉の奥が少し痛む 結合部は柔らかく 展覧会に誰も来ない 数えるのをやめてみたら? それも勇気が…

失われた身体

糸がほどけていく 現実にはない場所で 泣いて叫んだ 白い、赤い、黒い 光が交差して 勝手に花が咲く あの惑星に行きたい 重力によって感情が波打つ 思い出しては忘れる 失ってはその影を撫ぜる 身体であるということを言う 言葉から意味は剥ぎ取られ 時間だ…

話がしたい

見ていたい そばにいて 壁のないところで 誰に許されたかった? そんな顔しないで 灰が落ちる 夕暮れに近づく それだけでいい 相反するものがぐるぐると回っている 惑星のように もうすぐわかるようになるから 身体を横たえて 痛みに耐えている 絶対なんてこ…

優しい鏡

体温に近づいていく 綺麗な石を集める 宇宙に抱きしめられて 寝ても覚めても そのことばかりを思い出す まだ名前のない塊だった頃 季節は新しかった それは小さな祈り 誰にも見つけてもらえずに 雨粒を見ている 穴を穿つ 靴ひもはほどけたまま それでも行か…

そういう遊び

冷たく打つ 橙色の時間 掻きむしるように 父親が子どもに言うように 痛みを伴うこと ブランコが揺れる 揺れていないものなどない 温かな夕餉 ずっと君と話がしたかった この世界の欠片として 綺麗なまま汚れていく 嘘をついて生きる 壊れた遊園地で 夢日記を…