日報

あるいは遺書

りゅう

失われた身体

糸がほどけていく


現実にはない場所で


泣いて叫んだ


白い、赤い、黒い


光が交差して


勝手に花が咲く


あの惑星に行きたい


重力によって感情が波打つ


思い出しては忘れる


失ってはその影を撫ぜる


身体であるということを言う


言葉から意味は剥ぎ取られ


時間だけが癒し傷つける


もう一回やってみよう


そうやって進む


閉じ込められた時


助けを呼ぶ声を持っている


鋭利な刃物


やわらかい響き


誰もいない図書館


喋る猫


海辺の町で静かに暮らす


アスファルト、土埃


脈動と同期して


意識は揺れる


やり直したい、いなくなりたい


走る、止まる、しゃがむ、立ち上がる、振り返る


倒れる、空を見る


相互作用


惹き寄せ合うちから


わたしたちは知っている


輪郭をなぞる、皮膚を確かめる


愛おしむように、慈しむように