日報

あるいは遺書

りゅう

■

奇妙な白いシャツを着て

 

地面に落ちた影を見ている

 

ここから意味を引き出そうとしている

 

見るというのはどういうことか

 

深い感覚

 

ドブ臭い川が流れる

 

必要なら何でも美しいと思える

 

君には詩が必要だ

 

花が散ったり

 

絵が飾られていたりする

 

街は生まれ変わっていく

 

季節がゆったり絡みついて

 

だんだん眠くなっていく

 

魂と身体の結びつきが弱まる

 

記憶がねじれて

 

何も信じられない

 

信じる必要もない

 

怒りの残滓

 

海の色のカーテンを閉めて

 

抱きしめる

 

ただの影

 

祠に手を合わせるように

 

幻の動物の影

 

滑っていく

 

夢を見るための部屋

 

夕焼けが恋しくなる

 

私は私の形を失う

 

 

■

誰にも教わってないのに

 

歩いたり喋れる

 

やかんが沸騰する音

 

どこかに荷物を置き忘れてきたような感じがする

 

限定的なライト

 

強い魔法、弱い魔法

 

小さく折りたたんだ手紙

 

こっちにこないで

 

揺れる茎

 

運命が分かたれていく

 

小学生の歓声がきこえる

 

全てを0にするのは簡単だ

 

女の子が必ずいい匂いがするというわけではない

 

繁華街に人が多い

 

座ったことない場所に座ってみたい

 

今日はどんな一日だった?

 

申し分なく過ぎ去っていく

 

眠ってしまいそうなほど

 

掴まって、最果て

 

膨らみに惹かれる

 

大丈夫?

 

わくわくしている

 

またあの場所で本を読みたい

 

夕暮れを見ることなく今日が終わる

 

■

わたしはどこかへ消えていく

 

ただ雨の音を聴くみたいに

 

天使の存在を信じている

 

だから見る

 

見ることができる

 

おれはおれの身体を

 

ただ行きたい方へ行かせる

 

標識は煤で汚れて

 

蔦が絡まった家が崩れかけている

 

脳内物質

 

いやだ、と言う

 

そうだね、と言う

 

鳥が飛んでいく

 

そんなこと考える前から分かる

 

美しい人

 

匂いも声も

 

何もかも通過して

 

痛かったことも忘れちゃう

 

海の深さも知らず

 

月の裏側も見ずに

 

五月の光を楽しみにしている

 

君がくれたメールを読み返す

 

それだけでいい

 

わざわざ悲しいふりをしなくてもいい

 

車輪は廻る

 

孤独を味わう