日報

あるいは遺書

りゅう

遠くから


近くから


中から


でも、どこからか


妖精の囁き


折り重なる


恋をする


冷たい光


指先を浸す


悲しい気持ち


間違っていた?


誰かに問いかける


静かに揺れる


透明な門をくぐる


景色が同じだけど違う


静謐な空気が膨らんでは弾ける


私の中で


ずっと奥で


意味を抱いて


染みを残して


手と手を取る


もうすぐ現れる


昨日・今日・明日


ぐるぐる回る


天気輪の柱に沿って


輝度が鮮やかに変化していく


雨粒のリズムに同期して


頭から空に落ちる


いつかどこかで


まだだよ


正の値、負の値


全身を循環する


全部捨てたいと思う


いつでもここに帰ってこれる


目を伏せる


どうでもいいじゃん


匂いを探す


あの周波数


入ってこい


交互に縫う


いつも同じ


だけどどこか違う


もう一周だけしてみよう


制御できない


遠く離れる


私だけの海


教室のカーテンが春の風に揺れる


今、時間の縁


深淵を覗き込む


子供のように


飛べたらいいのに


いなくなる前に


魂を集めて繋ぐ


ここにいるのにいない


誰かになりたい


偶然誰かに会いたい


優しくなれるように


未知を降らせて