日報

あるいは遺書

りゅう

ふわふわ舞う


君が眠っている間


透明の中で


相互に引き寄せ合う力


良い気


ざわめき


加速していく


これはきっと偶然じゃない


粒子の震え


小さな声に気づいていたい


与えられた命



鳥のように、魚のように


記憶


印をつける


形のないものに触れる


さらさら


鍵盤の上で踊る悪魔


カーテンを開けて


時間を食べて


意味を失う


冒険が始まる


一気に駆け抜ける


白と黒が釣り合う


今日と明日の境目で微笑む


包まれたい


沈みたい


深海から空を見る


傷の入り口


西日の射す部屋


影と影の影


鏡合わせ


優しい約束をした


じゃあねって言って別れた


そして逆さになる


雨粒が空に落ちていく、ゆっくり


沈黙を使って話す


胎児の姿勢


壊されたい


体中の色という色が混ざる


糸が絡まる


温度が上がる


輪になって取り囲む


皮膚を通り越して


じわじわと染み込んでくる


変化する瞬間


誰かが呼ぶ声


幾何学模様


二重螺旋


何かを感じる前に


ページがめくられていく


水面を渡る風


何度でも繰り返す


やってきては去っていく


振り返ってもそこには何もない


どこに進めばいいのかもわからない


だけど何かが駆り立てる


私を構成する無数の要素


地球が何周廻ってもあるもの


列車が通り過ぎる


赤ちゃんになる


鼓動が聴こえる


波動が入ってくる


柔らかく簡単に曲がる


会いたかった


これから始める


目を閉じても開いても世界がある


一つ目の欠片