日報

あるいは遺書

りゅう

無題

雲の階段


息の方法が変わる


小さな芽


未来と過去の歌


大丈夫


照らさないで


影が影を包んで


静かに話そう


橙色を纏った天使


見覚えのある景色


迷子になる


内臓の感覚を頼りに


問いかける


本当は何がしたいんだろう


音とリズム


心臓の部屋から


脈打つ体温


死のイメージ


循環する善と悪


心を開きたい


感覚を受け入れたい


どうやって?


どんな風に?


待ってる


入ってくる


追いかけている


春から夏へゆっくりと


あなたが息することは決して間違いじゃない


手を振る子供


もう殺さなくてもいいんだよ


ありがとう


悲しくて目を閉じた


パラパラめくれて


過ぎていく


老いていく


何がそんなに悲しかったんだろう


太陽の欠片を拾って


透明な波に浸してみる


細やかな振動


昆虫だった頃のことを思い出す


懐かしい未来


カナリアの声を真似て


誰か私を連れ出して


待ってる


入ってくる


あれはゆめだった?でも


うつむく花


美しく凍る夜


傷つける言葉


胎児の記憶


生命の樹


ありふれた日常


特別だと思う?


誰もいなくなる


別に何も伝えようとしてないけど


伝わったら嬉しいよね


歪んだ時計


幽霊の手


灰色の空


学校に行きたくない今日は


細胞が壊死する


止められない


あたたかい


写真を撮って


すぐにわかるように


自分の中の知らなかった部分


風の鳴き方


まだ終わらない


記憶の逆流


大切なものはなに?


皮膚の奥まで染みついた匂い


光を浴びて、光を食べて


自分自身の重力に押しつぶされるような


教えて


助けて


耳を澄ませば


高く高く舞い上がって


真っ暗な宇宙に消えていく


さよならじゃないよ


苦しみをほどいて


子宮の中で


大切なものはなに?


歩いていこう


抱きしめたい


鳥になりたい