日報

あるいは遺書

りゅう

みちがえる

身体を動かす


そっと


神さまが通り過ぎていく


飛行機、灯火


音もなく


窓が開いたら


深く


道しるべをたどって


信じたいと思う


手を振る子ども


青くゆらめく


何度も繰り返す


ゆめ


とんとん、たたく


粛々と日々を


うん、うなずく


ただいま


ひかりが満ちて


一緒に隠れよう


息を吸い込む


写真を撮る


雨の日に沈む街


しとしと、やってくる


影が影を包む


細胞の匂い


もっと柔らかく弱く


形を失くすように


時を超えるように


みちがえる


未知に還る


空に堕ちる


鳥の声


輝きをあつめて


見せたい


ぐるぐる円を描く


また戻ってくるかな


しらない言葉で


清潔な瞳


閉じたり開く


手と手を取り合う


歩いても、歩いても


終わりがないのに


悲しみをさらう


雫を浴びる


原始の生物


分裂を始める


物語は


風でパラパラめくれて


ここがどこでもいい


好きに決めればいい


天を仰ぐ


自分を見ているもう一人の自分を見ている


小さな振動


1秒ごとに壊されて


またつくられる


私たちは陰と陽でありたい


だからそうしよう


左右対称に広がる


慈しむ


未来から過去へ


流されていくもの


贈りもの


現れる


見つける


大きな波、小さな波


静けさと一つになって


再び