日報

あるいは遺書

りゅう

なんだっけ

なんだっけ


知ってたのにな


青く黄昏た部屋


自分の欠片をそのままにする


このままいなくなりたい


世界の成り立ち


手を振る子供


普通のことを普通にしようと決めた


ファンタの泡を吐き出しながら


何度も、何度も


列車は通り過ぎ


振り子は揺れ


力尽きて横たわり


四角く切り取られた空に妖精が放たれていく


後ろ姿


約束の面影


説明はいらない


透明になりたい


気持ちよさ


手を伸ばしてみる、上へ、上へ


赤ちゃんのまぶた


静かに震える鼓膜


なかったことにしたい


謝りたい


甘い匂い


自分が自分じゃないみたい


どんなに心細くても


行かなくちゃ


光の反射


誰もいない教室


どこからか、どこまでも


普通のことが普通にできない


挨拶だけして通り過ぎる


ページがパラパラとめくれて


今どこにいるの?


電波は途切れ途切れで


街は懐かしい闇に閉ざされる


隣の家から肉じゃがかなんかの匂い


すべてのことはメッセージじゃない


そんなこと言ってたら潰れる


テレビを消して


迎えにいこう


車に乗って


誰でもない人


本当のことがどうとか


ふと口ずさんだ歌


もうそれがすべてでいいよ


頼りない影


言葉はうるさい


見覚えのある景色


天国と地獄


だらしない君が好き


渡り鳥の群れ


人はいつか死ぬ


透明な周波数


壊れた遊園地


猿みたいに


皮膚のざわめき


散りばめて


風船になって飛んでいく


堕ちながら昇る


否定、肯定、天気輪の柱に沿って


歪みながら廻る


トンネル、海


逆再生


意味の化け物


アメーバだったころ


お母さんを呼んだ