遺跡
会いにいこう
あの時の水たまり
甘い果実の香り
上手く説明できなくてもいい
君の空想が好き
ざわめき
迷子の影
その夏をたぐり寄せて
また新しい世界が来る
未来から過去へと広がる響き
飛行機が飛ぶ
触ってみる
写真を撮る
窓辺でうたた寝
花を飾る時の気持ちで
ゆらめきに指先を浸して
混ざり合いながらここにいる
空にも海にもなれる
木漏れ日のトンネルをくぐって
永遠の片鱗を浴びて
自分が形を持っていることを忘れる
柔らかな陰影に身を任せる
46億年かけてゆっくりと壊れていくもの
その中の一つになりたい
小さな振動を拾い集める
手のひら
太陽の周りをもう一周して
また同じ場所に帰ってきたら
確かめにいこう
命をわけあう
温かさを重ねる
もう翼はいらない
そっと言葉を使う
時間が役目を終えるとき
ただ静かにそれを眺めている
ふたりで