日報

あるいは遺書

りゅう

自分へ

夜のプール


もっと早く


心地よい音


人間の前の人間へ


限界を超える時の白い感覚


もう一度君に会いたい


色と色の狭間


どこにもない場所


夢の中で祠が開く


細胞の中のファンタの泡


つかまえにいこう


瞬間の中の瞬間の中で


変わっていく


知ってる


水の中


静かな逆さ


愛に翻訳する


生き物だったから


混ざり合った


必要だった


天使になりたい


血の匂い


死んだかもしれない


それを思い出す


あの時


死んだ方の自分


浮く


真夜中


誰もいない


意思のない雨


自分を見下ろす


自分と対面する


まだ君と出会ってすらない


小さな体


内臓は蠢く


奪われた時間を思う


こぼれた花


まだ動物だったころ


色鮮やかな灰色


大人になりたい


小さな音色


大切なものはなに?


子どもになりたい


赤ちゃんの歌


孤独は冷たい


自分の匂いは嫌い


たましいが重い


どこにも行きたくない


何も見えない


天国と地獄入り混じる


ふわふわした檻


お母さんの影を抱きしめる


お母さんの影が闇に還る


腐った果実


これを愛に翻訳しなければ


太陽の周りをもう一周して


またここに戻ってきたら


あの歌をまだ忘れずにいたら


また会いに行くよ


意味を反転させる


それがおれの仕事だから


元通りにはできないけれど


金色の風が吹いたら


遊ぶために遊ぼう


さようなら


また明日


オルゴールの手紙


どんなに残酷な朝も


何のために?


見て


褒めてもらいたい


もっと近くに