日報

あるいは遺書

りゅう

温かい夜の液体の中で


繰り返し何度も夢を見させられた


時間を巻き戻しながら


優しい怪物が


影を包む


灯火、飛行機


美しい無意味な街


春夏秋冬、交差して


木の葉のひらひらと落ち方で何かが分かった


幽霊みたいにうろうろ


君がこの世界に必要だということ


太陽を探しにいこう


粉々に砕け散った


新しいまま


艶やかな嘘


もう少しここにいられたなら


手と手、重ねて


魚になって


祝福の鐘は鳴りやまない


閉ざされた心臓


愛していたよ


微かな振動に気が付くことができたから


頼りなく交互に踏み出す


仮想の神さま


どんな顔をしていてもいい


眩しくて目が開けられない


誰かが誰かを傷つけるときに


やわらかく壊れる音



形のないものを信じている


0と1の間に瞬く光



組み合わさって


またあれが始まる


手を振る子ども


大丈夫だよと言った


木漏れ日を浴びて


好きな風景を思い描いてみて


アスファルトのでこぼこ


流れていく、轟音


膨らんでは弾ける色


あの頃はそれが見えた


天井に手を伸ばす


からだを失くして星に届く


空白こそが蠢く


誰かがいる


ずっと揺れてる


生と死を繰り返すことに躊躇いはない


何もわからなくなる


ただ夜行バスに揺られて


しんとした冷たい


右、左、混ぜ合わせて


ただ感じた通りに


その歪み方が好きなんだ、どうしようもなく


東の空がだんだん白く


見たくないけど見たい


絶え間なく心を奪われて


よじれる


時計の針


宇宙の果て


天国の門


魂の重さ


完全な円


ようこそ