日報

あるいは遺書

りゅう

さあ、さよならをしよう


言葉で言い表せないことの方が尊いから


夏の水玉


ぼくは吐き出す


ひとりとふたり


影を踏む、いつまでも


夜と朝を見れない


いつの間にか自分は自分じゃない


アイスコーヒーのSサイズ


プール帰りの小学生


入道雲の上を歩く


昆虫の呼び声


太陽よ、もっと遠くまで


小さな約束を背負って


お線香の匂い


静かに目を瞑る、手を合わせて


鏡に反射する像


寄せては返す優しい


もっと深く深く


知らないことがたくさんある


煙草の煙が青へ溶けていく


いつかきっと必ずまた会える


空虚な振動


頭がおかしくなってしかもそのことに気付いていない


恋がしたいなんて


みっともなく魚になって


体を時空に横たえる


虹の白い部分に触ってみる


かつてないほど今が正解だと感じる


大丈夫


ふたつの螺旋の間をくぐり抜けて


死んだ体は分解されていく


ありがとう


閉じたり開いたりしている


まだ読んでない本がたくさんある


かき氷器も欲しいし


人類が獲得した愛の言葉


知らない国の知らない人の


美しくなりたいね


透明に、空っぽに


蝉が鳴くように


戻りたくても戻れない


胎内の青い鼓動


トンネルを抜けたら海だ


なんとかして君に触りたかった、本当に


意識が混濁してくる


必要ないものは捨てるしかない


アイスクリームは溶けて


時間が反対に流れる場所で


厳かな儀式のように


もう少しだけここで