日報

あるいは遺書

りゅう

ほどけていこうね


握り合って


言葉なんて風に舞って


どこにでも行ける


光を許す


アスファルト、土埃


トンネル、海


心臓の部屋をそっとノックする


坂道を駆け下りる


精霊の姿をした


温かな嘘


横たわる


あの匂いを探す


幽霊になっても


海を失くしても


罪を清める歌


交互に編む


ふたつの世界


目を閉じながら目を開ける


胸がいっぱいになる


相反するもの


声の限り


夜が流れ込んでくる


風が教えてくれる


髪が風に揺れる


聖なる戦いは続く


この悲しみを大切にする


卵の殻を内側から叩く


誰かが灯した火


追いかけながら逃げる


笑いながら泣く


音楽を聴きながら音楽を奏でている


誰だって、いつまでも


夏の水玉


寄せては返すように柔らかく壊れた


さあ、行こう、落ちよう


約束の効力を信じる


君の輪郭は絶えず蠢き続ける


可能性が重なり合って


和音になって


未来から過去へ


どんなに離れても


この土地に根付くもの


気が巡る


蝶の飛び方のように


裏返って


陽の光を浴びる


見つけたよ


手を振る子供


源流へ


UFOにさらわれた


お祭りの痕みたいに


大きな地震


カラスが飛び立つ時を待ってる


さよならしなくちゃ


色が弾ける


魂の重さ


西陽の射す部屋


行ったり来たり


変わっていこう


できるだけ