日報

あるいは遺書

りゅう

癒す力

光り、翳り


まだ遠い


引き寄せる力


天気輪の柱


時空がうねる


9歳になる


とぼとぼ歩く


匂いを探す


夕焼け小焼けの


沈黙のさなかで


白い


こぼれた花


髪飾り


魂の揺らぎ


空を駆ける


まだ淡い思い


水の記憶


トンネルを抜けたら


0と1、ふたり


皮膚が震える


羽根が開いていく


ただ君だけを待つ


本当の嘘をもって


常に在るもの


火を灯す


透明な周波数


抱きしめたい


ようこそ


少しだけ、窓辺の雨


あの欠片のような


慈しむ色


混ざり合って離れる


原始の生き物


行かなくちゃ


わからないまま


とても嬉しい


少し悲しい


瑞々しい命


這い出して


音もなく柔らかく壊れる


いつの間にか物語に変わる


夜に浸して


青く染まる


今はただここで


温かな彼方を思う


祈りの中へ


未来から過去へ


癒す力


みなしごのゆりかご


葉脈を伸ばす


伝えられなかったすべてを


オルゴールの音色に託す


さようなら


さようなら