日報

あるいは遺書

りゅう

無題

お願いします


どこまでも広がる


時空の波に乗って


まだ見たことないもの


透明な欠片


記憶と繋がっている


穏やかな呼吸


ずっと君がいる


見覚えのある風景


流れていく


列車に乗っている


アナウンスはよく聞き取れない


眠りに落ちる寸前


火の鳥


行ったり来たりしている


扉を開けよう


要素の一つとなって


雨上がりの並木道


手と手を重ねて


見える


飛行機雲


安心していてね


どこか遠くへ連れ出したい


ここは牢獄じゃない


神聖な沈黙


泳ぐ練習


手を振る子ども


豊かな空白


手紙を書こう


風に吹かれて


ただ味わう


ただそこにいるだけの君が好き


ふと笑みがこぼれる


たっぷりと水を含んだ細胞


手を伸ばす


子宮の壁


懐かしい未来


ゆっくりと回転する


二重螺旋が絡み合う


とても小さなもの


すごく大きなこと


歌に抱かれて


帰ろう


ざわざわと震える木の葉


葉脈を太陽に透かして


その非対称性を愛する


新しい孤独へと


光溢れる


罪を清める


色とりどりの風船になって


空に堕ちていく


また、あの場所へ


約束が繋ぎとめる


子どもの頃の自分へ


空と地面は交わりながら


膨らむ/萎む


一番大切なものを交換しよう


一番大切なものはやがて炎に包まれて


最後に残ったものに触れる


もっと楽になれるように


みちがえる


鼓動が呼んでいる


もう一度人間になれるだろうか


浮遊感を楽しむ


正しさを別の言語で表現したい


丁寧に壊して


何度も生まれ変わる


怖くない、それすら終わる


まだここにいる


季節が移ろう


耳鳴り


夜から朝へ