日報

あるいは遺書

りゅう

夏の冷たい朝に


心をできるだけ透明のまま


カーテンが風に揺れる


静かに体重を預ける


ここにいるけどいない君へ


ふたつの螺旋が絡み合う


鼓動が痛い


まぶたを閉じる


波の音、行ったり来たり


髪飾り


小さな振動の渦巻き


光を放つ


食べたい


ベランダから見下す


後ろ姿


暴力の雨


影が影を飲んで


絆を結ぶ


サーチライト


迷い人


惑星の運航


引き寄せる力


感情を制御できない


走り出した


飛び越えて


匂いがする


両手を投げる


噛み砕く


追いかけながら逃げる


好きな人


潮の満ち引き


汗が


もう諦めよう


もう最後だから


言葉が何度も


血を拭う


目を覚ませ


こぼれた花


鈍く光る刃物


意味を考えたくない


幽霊が漏れる


辺り一面、白


間違っていた


きらきらと輝く約束


罪を清める


美しい速度


もうすぐ、わかるよ


夢の中で触る


何でも思い浮かべられる


鏡のように反射して


色とりどりの嘘を