日報

あるいは遺書

りゅう

羽ばたく


俺には愛がある


気持ちいい


横たわる


体重を預ける


青さが波及して


戻れない


時間旅行を続けよう


夜から朝へ


知らない国へ


鳥がふわりと舞い上がる


一瞬だけ蝶の飛び方を真似る


形を失って


また取り戻して


詩を交互に編む


ただぼんやりと見つける


捨てられた人形


誰も知らないけど


本当はみんな知ってるから


安心して死にたい


黒い、白い、影を踏む


戦わなくったっていい


ただあの匂いを探す


耳鳴りは続く


心臓の部屋をノックする


マッサージされたい


美しくなりたい


細胞のファンタの泡


もっと近くへ


温かい星


最初の生き物


思い出す


記憶を紡ぎだす


今ここで


微笑み


距離感を確かめる


自転車に二人乗り


5時の鐘


子どもに帰ろう


バラバラになりたい


渦巻の真ん中


100万通りの触り方で


全ての言葉を抱きしめる


オルゴールの音色


膨らんでは弾ける


空へ落ちていく


さようなら


祠を開く


支えきれなくて折れる


失われた海に浮かぶ


陽射しの色が変わっていく


閉園後の遊園地で


永遠を撫でる


かけがえのない響き


意味のない塊