日報

あるいは遺書

りゅう

手を振り通り過ぎていく

 

 

声が濁っていく

 

水中にいるように

 

美しい生き物

 

現実の強度

 

水たまりに花びらが落ちる

 

桜の

 

日が斜めに射して

 

何もかも遠くて

 

広告の色合いや

 

窓ガラスに映る空も

 

切り刻まれて

 

放り込まれて

 

赤ちゃんを眠らせる

 

夜が来て朝が来る

 

白と黒は混ざり合う

 

魔法みたいに

 

悲しいね

 

頑張った後の酒はうまい

 

季節は巡り

 

人間たちは薄着になっていく

 

街路樹のざわめき

 

建設中の建物

 

君はどこか遠くにいる

 

意味もなくときめいていく

 

平日にディズニーランドに行きたい

 

えっちなお姉さんもどこかにいる

 

人は海から生まれた

 

粒子のように散り散りになって

 

その様子を君に見せたいと思う

 

愛がきっとどこかに

 

静かに目を閉じる

 

不思議なことだ