日報

あるいは遺書

りゅう

透明に触れた時

 

傷口に入る

 

キスをして

 

陽光が降り注ぐ

 

君は小さな椅子に座って

 

窓の外を見ている

 

手を繋ぐ

 

拾った貝殻をそこに置く

 

耳鳴りが止まない

 

身体を手離す準備を整えていく

 

子犬のように

 

窓の外は冷たい雨

 

他のものは何もいらない

 

ただ大空を飛びたい

 

比喩でもいい

 

想像の中で混ざって

 

一行一行確かめるように読む

 

大切だったの?

 

夏がまた来る気がする

 

好きな音符の羅列の中で

 

赤ちゃんだった記憶も思い出せそうな

 

またねって言って

 

下手くそな絵を描いて