日報

あるいは遺書

りゅう

旅路の果て

匂い


何か


春が来る


透明なまま


底に


いつしか


記憶がほしい


小さな沈黙


あなたはだれ


僅かな振動が


何かに似ていた


通り過ぎるだけ


一緒に


目を閉じて目を開ける


もう一度


いつも何度でも


旅路の果て


理由がいらなくなる


そのまま固まる


浮かんでいる


怒っている


泣いている


見つけてくれてありがとう


変わってしまうけれど


復元する力


心臓の音が懐かしい


全体と一部


歌ってもいいの?


祈りのように手を伸ばす


会いたくなったらまたおいで


羽ばたくから


飛び立つなら


迷子のまま


どこにでもある