日報

あるいは遺書

りゅう

柔らかさ

当たり前のことのように


通り過ぎたり


月は匂いを聴く


窓を開けるまではわからない


上っているのか下っているのか


踏切の音が夜に木霊して


何かを刺す


朝を示唆する


小さく固く冷たくなった神さま


命を焚いて委ねる


組み立てては壊す


蔦が絡まっていくのを見る


重さに耐えかねてたわむ


形は変えられてしまう


もっと


交互に踏み出す音


まだ準備もできていないのに


ふわっと浮かぶ


全部のことがわからない


逆さまに慣れている


傷口を押し付ける


柔らかさ


接続しなければ


星の彼方


あいつさえいなければ


本当?


綱渡りを続ける


骨まで寒い


暴力的な優しさを頭まで被る


閉じ込めて自由になる


風のように


日向に行きたい、今は


もうすぐわかるようになる


そばにいてね


変な形の石を集めたり


ただくらげのように委ねて


鉛筆をすり減らして