日報

あるいは遺書

りゅう

天使の後を追って


迷子になる


光る雫


でもそれはそれで


匂いが


小さな約束だけ


耳元で深く呼吸をした


すれ違ったまま


帰り道を何度も見失って


電車が通過する音


そんな風に


指が動く


いつか海にやってくる


そんな風になるのは嫌だ


まだ雨を待つような


意識の底で空を仰ぐ


青くなる


存在になって


戻れない


何度もまばたきをして


会いに行きたい


何かしたい


幸せであるということを


揚力で浮く


翼に委ねて


きらきら光る


大丈夫だと言う


人間の形じゃなくてもいい


生き延びた、怖かった


できるだけ注意を逸らして


光に濡れて


まだ見たことないそれ


真実は遠ざける


森の奥深いところ


ちゃんと想像して


誰に会いたいの


怒られたいの?


壊れそうな


バス停でずっと待っている