日報

あるいは遺書

りゅう

守られた場所

風景に溶ける


思い込みをなくす


水と風の調和


渡り鳥が飛び立つ


花が落ちる


上手く話せない


太陽が落ちるまでに


やらなきゃいけないことが


淡々と時を刻む


当たり前のように老いていく


喉が乾いていることに気付いていない


社会の中で


羽毛をくれ


声が繋がる


なんでもないと頼りなく笑う


もう少しできることがあったはずだと思ってしまう


意識が濁っていく


それでいいの?


色彩を失う


迎えに行かなくちゃ


向こう側まで


透き通った歌声が好き


もう少しここで眠っていたい


ゆれる


だんだんと形を失くしていくようで


強すぎる光で目が眩んだ


やり直したい、何を?


まわる


言葉の放たれる方向をなぞる


守られた場所


昨日と同じように今日があればいい


ごめんね


届くわけない


窓を開けて


流れる


渦巻く


失敗したのと同じ数だけ刻む


胎児の姿勢で


意識の底で


自分を見ている自分がいる


誰かの気配