日報

あるいは遺書

りゅう

とかげのように


じっとする


反射しながら


空を逆さまに


見る


美しい歌


ほしい


貝殻を鳴らしてみる


冷たくて温かい


無限の輪を


白くかざして


連れていく


接続


帰りたかった


雨宿り


くらげのように


えずいて


透明な時間の中を


何度も流されて回る


鍵を開けて


液晶画面が照らす


きっとある


車にひかれて死んだ猫


枯れた紫陽花


小さく固く


未知が散る


秋から冬へ


加速して


仕方なく鍵盤を押す


諦めた人の目


絵本の中で


終わる


胎児の頃から知ってる


会えてよかった


煙草に火をつける


動作


命を粗末にした


もっと違う


表現の仕方が


月の影


暮れていく


似合っている


収まっていく