日報

あるいは遺書

りゅう

変化のきっかけとなってしまった


銃みたいに


十字架みたいに何かを強要した


つまり


躓いた時に自分は歩いていたのだと気づくように


日溜りの記憶


ほんの些細なことだけれど


ぐるぐる回って諦める


天を仰ぐようにして


沈黙の欠片を掬うたびに


目覚まし時計が鳴る


知らせ続ける


役割を、鍵となる色を


生理的に手を伸ばし


脊髄反射で間一髪逃れる


運がよかった


これ以上描写したところで何になる


脳みそのある一定の部分を刺激する


箱の迷路から出られない鼠


点滅する何かの機械


その全ては自分と何の関係もない


塔のように


抱きしめないで


むせかえるような甘い匂い


ミルクを吐く


せめてあそこまでは到達しようと


進化してきた


体毛を失ってまで欲しかったものはなに?


物語は輪廻し続ける


強い言葉が蔓延る


これでは罰が当たる


風邪をひいたのだろうか


形を失くしたようだった


深い深い海の底へ永遠に落ち続けていく錯覚


ちゃんと温かければいい


何も思い出すことはない


目を開いては目を閉じる


太陽から


街の灯から遠ざかる


堰を切ったように泣いて


ひどく疲れて


眠ればいい