日報

あるいは遺書

りゅう

風青に乗って

風青に乗って


読むように


書いていたい


奥へ奥へ落ちる落ちる


夜行列車


誰かに何かを


振動に耳を澄ませて


窓の外


流れていく


幽霊のように


密度が0に近づいて


よだかの星へと


許す、緩める


ほどけた糸


暗い海の底を


花びらのように


魚のように


ひろがる


抱きしめる


夢と現実の境目に佇む


これからのことを


目を閉じる


宇宙の中心


時間を奏でて


三半規管を使え


位置を教える光


夜の街を泳ぐ


溶けてなくなってしまう


合図


ふっと気づいて


過去、未来、ぐるぐる


咲いた


最果て


水を注ぐ


天使と悪魔が再び来る


くすんだ色の写真


新しい記憶に出会おう


開け


正しい言葉


優しい体


目に見えないものを


ふわりと浮かぶ


今は手を繋いでいよう


自分以外の揺らぎ


接続する


霧の中に


朝に零れる


悲しまないで


虹の輪が降りる


意識のざわめき


舟を浮かべる


祈りを帯びて