日報

あるいは遺書

りゅう

子供のころ花になりたかった

仄かな光


それから影


変えられてしまう


言葉の果てで


右往左往


移動していく


立ち止まったまま


深い深い水たまりに落ちる


一週間が過ぎるのは早い


どんな祈りも追いつかない


忘れるのは怖い


演奏する


沈黙する


子供のころ花になりたかった


嘘をつく時の抵抗感


カーテンは静かに揺れる


それぞれの生活が続く


咲き乱れて


信じる?


早く消えたい


放課後、屋上に昇って


嘘だよと言う


空中に浮かび上がる


遠くから見たら大体何でも綺麗に見える


羽ばたけるかどうか不安だと思う


小さくなって


石になって


誰も見向きもしない


寂しかったの?


それぞれの悼みが続く


台所で野菜を切り分ける音


もうほとんど残っていない何かをかき集める


それは事実とは異なる


風は何も言わない


一気に坂道を下る


揚力を捉えて


ふっと気づく


今何してたっけ


もう戻れなくなったことを知る


諦めて微笑む


どこか遠くに行きたかった


手を繋いで


自分以外の鼓動


小さな、小さな