日報

あるいは遺書

りゅう

葉脈

嘘の風


微かに夏の終わりの匂い


心が開かれてしまう


また連れて行こう


秘密の扉


くすくす笑う


止まった時計


渇いたまま


0を迎える


窓辺に座って


コーヒーを啜る


入口があれば出口がある


魂だけになって飛んでいきたい


夜の光


まばたきをする


手のひら


大切なもの?


透きとおる虹


言葉じゃない言葉


今自分が何を感じているのか確かめる


波に揺られて


渦に飲まれて


形や姿が滲んでいく


誰かの夕日


空と繋がる


ぽつぽつと浮かぶ


愛しい夢


川が海へ広がるように


今ここにあるもの


触れる


重ねる


魚になって


生きるために生きている感覚


新しい器官


想像の中の友だち


カレンダーの日付に印をつける


滑らかに動く


循環させる


あちこちで弾ける


それらは星の点滅と呼応する


ほころぶ


意味なんてない、ただ綺麗なだけ


満ちる、欠ける


バラバラになる


記憶を失くす


白くなったあなたに喜びを差し出す


ここが最果てなのかもしれない


貝殻を拾って眠る


人の形をした神さま


何かが込み上げてきて流れる


そっと指先を浸してみる


葉脈