日報

あるいは遺書

りゅう

簡単なこと

透明な形を感じる


季節のように通過していきたい


子供が手を振る


締めつける何か


大地が震動する


大きな波がすべてを押し流す


希望と絶望の混合


パレットに落ちた花びら


誰かが誰かを傷つける時


宇宙の端っこが少しくたびれる


次のページに行こう


法則を捻じ曲げる声


木立のざわめき


あとちょっとで言えなかった躊躇いを拾って包む


静かにたたずむ姿


冷たくて温かい


目を閉じて目を覚ます


天気輪の柱に沿って、祈りを込めて


交互に縫う


良い気も悪い気も連鎖する


その狭間に芽を出す


波の音


淡い色をそっと受け取る


もっと深くまで


できればここじゃないどこかへ


心臓に手を当てて確かめる


すべてを手離した後の新しい朝だ


何が見たい?


懐かしい未来


此岸と彼岸の渡し舟


小さな小さな約束


ひまわり


可能性が重なり合って蠢く


愛のように


影響を与え合う


混ざっては離れる


時計の針はもう元には戻らない


満ちる


未だ知らない青


泳ぎ方を覚える


会いに行くから会いに来て


胸を震わせて


簡単なこと