日報

あるいは遺書

りゅう

海辺の駅

ひろがる


両手をひろげる


1、2、3、4


帰る鳥


耳の奥で弾ける


許したい


ハサミで切る


白黒の意識


どこかで待っている


たくさんの目


太陽の奥へ


放課後の教室


海が見える


きらきら反射する


あなたの好きなもの


匂い、形


足りないのは何?


今だけそこにいたいです


這いずる虫


飲み込まれていく


悲しみにそっと触れる手のひら


誰かに会いたい


アスファルト、土埃


知らない街で印を探す


浮かんでは消える詩


死ぬために


知る


影が移ろう


ページがめくれる


風、風、風


通過していく


海辺の駅


子供のころのわたし


全然似てない


でもわかる


雨が降ったら手を振って


怖い夢見たの?大丈夫?


そっと


灼けつく温もり


お揃いの恐怖


ほころんで


糸がほぐれて


水の中をたゆたっている


花のように


涙のように