日報

あるいは遺書

りゅう

響きの海

入口に入る


冷たい空気


遮断


耳を澄ませば


風の流れていく方向が見える


もう取り返しのつかないほど


白と黒が


うつくしい夢


水面の光を見上げる


堆積した沈黙の中で


祠の匂い


雨を奏でる


胸の奥を抉り取るような音


祈りや願いはたゆたう


それらは相互に結びついて補完し合う


自分もその中の一つなのだと気づく


反射する無数の粒


怒りや痛みも


優しくて何もないところまで


鼓動の速度で歩こう


双子の星が合図する


開く感覚


じっと見る


子供のように、子供のままで


細胞がざわめく


未来を思い出すように過去を癒していく


響きの海


分解されて循環する


枝分かれする


さようなら


また明日


誰が?


今さっきそこにあったのに


白い不思議なカーテン


わかる、わからない


花瓶に花を挿す


空を目指す


赤ちゃんの歌


眩しい