日報

あるいは遺書

りゅう

雨の鳴る


何もない


モノクロと色が絡み合う模様


体温を奪われる


風景の中に組み込まれている


落ちてくる


降る


帰りたい


どこに?


沈黙で絵を描く


あなたの最初の場所


あなたの最後の時間


繋がってはほどける


流れる


脈打つ速さで


ゆっくり交互に


まだ迷っている


風景から切り離される


白と黒が取り返しのつかないほどに混ざる


目も眩むほど高い


いつも声を聴く


ギザギザの響きを抽出する


逃げよう


夜明け前


誰もいない、誰も来ない


心臓の部屋で


接続する


意味がなくてもいいよ


この形が何に見える?


時を刻む


古い優しさ


影を追いかける


遠い昔の自分


呼応する


呼吸する


慎重にたどっていく


虹みたいな


目を閉じることが必要だったんだ


よだかの星


こっちにおいで


もうすぐ会える


風を切って、風になって


弾む息


受け入れる準備ができた


透明だった意識に


季節が流れ込んでくる


飛ぶために飛ぶ


置いていかないでと誰かが叫ぶ


両手を拡げる


花の香り


迎えに行かなくちゃ


それを選ぶ


指し示す方へ