日報

あるいは遺書

りゅう

跳ねる

跳ねる


足裏で地球に触る


一つになる感じ


粒子がざらざらし


意味がほどけていく


良さに理由はいらない


太陽に少しだけ届いた


そして再び帰る


響き合いながら


青い輪郭


小さな王国


静かにまばたきをして


光をゆがめる


舟を漕ぐ


歌を捕まえる


焦点を合わせる


満たされている


柔らかなぬるい風


屋上に立って


風船を手放す


ばいばい


素粒子がせわしなく踊る


わたしとあなたの境界を撫ぜる


嬉しい


深呼吸をして


時間が溶けてなくなるまで


不思議な夢


飛行機の音


浮かんでは消える泡


あ、という間に


ざわめき、きらめき


大切な嘘


赤い赤い夕焼け


自転車、二人乗り


バラバラの記憶を並べて遊ぼう


暗示する


躊躇いながら愛を発声する


あなたのおかげで少し豊かになれた


知らなかったこと


見えなかったもの


両手をひろげる


宇宙を意識する


一瞬だけ透明な反射光に気づく


引き寄せられて


心と体を近くに感じる


笑顔が好き


波の音


夏の中で