日報

あるいは遺書

りゅう

深海

星の内部


力が釣り合う


振動として表現される


今日と明日の間


このまま


わからない


生活が続く


積み上げた歌


届くように


バベルの塔


小石を蹴って歩く


帰る


夕方


ある一つの景色が邪魔する


捕食


抱きしめた温もり


存在しない


思う


駆ける、掛け合わせる


街に行こう


目も耳も塞いで


静けさに憧れる


形に囚われず


水のように、風のように自由に


最短距離を目指す


最後の言葉


季節が満ちる


はらはらと落ちる


もっと、ずっと、軽くなる


信じない


臍下丹田


呼吸の続く限り


ずっと奥深く


光も届かない


気泡を吐く

 

かつて呼吸があった場所

祈りの終わり


横たわっている自分の体


呼吸もせず止まっている


それを恐ろしいと感じる理由ももうない


真っ青な絵の具で塗りつぶされた空


海中に沈んでいくように


誰も知らない記憶


手のひらを重ね合わせて


一緒にほどいていこう


もう帰りたい


また会いたい


惑星の運動


欠けたボタン


はっと灯りが灯るように


さざ波の一番外側


かつて呼吸があった場所


ようこそ


病院の白


清潔な風


カーテンを開ける


全ての色を含んだ光が


祝福も呪いも一緒くたにして


跳ねる


自分自身の重さに気が付いたのはいつだっただろう


音楽室からピアノの音


好きなもの、嫌いなもの


どこか遠くへと漕ぎ出す


舟を出す


柔らかい布


勇敢な魂


教えてくれる


今まで目にした全てをかけ合わせたとき


間違っていない


正しくもない


ある方向性に沿って進む

 

青い星

生命の源


渦を巻くように


連鎖していく


とめどなく


雨が降る



急にやってくる


膜をすり抜けて


細胞が受け入れる


てんとう虫


輝き


青い星


笑っていた


いつかこれも笑い話になる


誰だろう


ちゃんと知りたい


計算式


お願い


病院の白


呼吸を深くする


蔦がどこまでも伸びていく


自転車に絡まって


スープが冷める


本能に突き動かされて


瞳に光が戻る


本能って何だ


頁がはらはらとめくれていく


黒髪


調子に乗った子どもの自分


分割された記憶が刺さる


グラウンドの真ん中に立って


待っている、舞っている


空とも地面とも繋がる


ここにいるから