日報

あるいは遺書

りゅう

てんとう虫を止まらせる

 

音楽を流そう

 

待ち時間が多すぎて

 

好きな人を思い浮かべる

 

バスは走り出す

 

広告の隙間を

 

影は滑る

 

大したことじゃなくても

 

誰にも届かなくても

 

深海の部屋で一人

 

あなたの太陽を思い浮かべる

 

ずっと後回しにされて

 

埃を被っている

 

キーボード

 

2番めの指

 

その名前

 

雪が降り出す

 

良かった

 

犬みたいに喜んでいた

 

確かにそこにいた

 

風景の切り取り方も違ってくる

 

誰かがやってくるまでここにいる

 

十字路

 

キリスト

 

持ち運べない記憶

 

切り刻まれて

 

ゴミ箱の中

 

炎のように

 

高いところへ

 

その数を見下ろす

 

命であると認識するまで

 

終わらない

 

止めどない

 

風邪をひいて

 

鱗が剥がれて

 

痛い

 

沈む

 

誰彼構わず

 

公平じゃなくする

 

虚ろなまま

 

空を抱きしめる

 

これは幻想のお喋り

 

速さを感じる器官がある

 

私はただ目を閉じる