2023-03-07 ■ 切り立った崖 匂い 賢者の目 僕たちは旅をする 犠牲者が出る 大地の縁に向かって いくつもの影 言葉 色がないことに慣れ始めてる 確かさを確かめる ずっと続く痛み 肉の軋み 傷痕がじくじくして 雨が降り始める 薄暗い朝 何かを始めなければ 二本足の行進 息を吸って吐く 0に近づく 小さな祠に 手を合わせるように 季節の微細な変化に 気づいている 手を重ねていく 何年もかけて蝕む呪物 幸福で日々を食い荒らす 何もない日々を染めている 記憶がひとりでによみがえる 時間は伸びたり縮んだり あなたがいたりいなかったりする