日報

あるいは遺書

りゅう

どこにもいけないね

 

空が青くて

 

列車がやってきて

 

誰かを連れ去って

 

耳をすませば

 

無意味なざわめきがずっと

 

私の横で何か

 

抱きしめられないもの

 

温度を持たないもの

 

ごめんね

 

大したことじゃないから

 

逃げ出したい

 

防空壕

 

存在しない

 

名前なんて捨てたい

 

知らない人と無理矢理セックスさせられる

 

嫌だ

 

またトンネルだ

 

お金もないし

 

まだ小さかった頃

 

俺はこういうことを知らずに

 

風船が逃げていくのを見てた

 

砂で汚れる

 

何かが語りかけてくる

 

これ以上入ってこないで

 

誰にも会いたくない

 

何も食べたくない

 

とにかく嫌だ

 

光が散乱して痛い

 

不必要に大きな音を立てて