日報

あるいは遺書

りゅう

身体の時計が止まっていけば

 

苦しみも消えていく

 

線路沿いに咲く花を摘む

 

泣いてたの?

 

小四の頃俺は

 

ランドセルの皮をむしり続けた

 

まともな大人なんて一人もいなかった

 

そういうものだろう

 

冷たい川がさらさら流れる

 

君は大人になって

 

俺は歪になって

 

病院の白さが嫌いだ

 

免許がないので車に乗れない

 

そうやって下界を見下ろす

 

天井裏のどこかに隠れている

 

そんな気がする

 

小さい虫が飛び出す

 

何してるの?

 

窓辺から陽が斜めに差す

 

終わりだ

 

きっと言葉の通じなさに戸惑っていくだけだ

 

これからも、どこまでも

 

悲しみが通り過ぎていく

 

君は空の写真を撮る

 

身体が横たわっている

 

頭が痛いし

 

雨が降ったら教えてよ

 

俺はいつまでもここに挟まっている

 

時間も空間も本当はないんじゃないか