日報

あるいは遺書

りゅう

作る

 

わからなくなりながら

 

窓辺のぬくい光

 

手に入れて手離す

 

子供の手

 

心臓に近い

 

月の欠片

 

存在を揺るがす事件

 

辿っていく、辿っていく

 

あなたが今日も生きている

 

お疲れ様ですと言っている

 

冬の川は冷たい

 

泳いだことがまだない

 

パンケーキみたいな幸福みたいな

 

泣かないで

 

一卵性双生児の悪魔

 

探究していく

 

触手を伸ばす

 

知らないまま

 

知らされないまま

 

捨てるものが何もないとか言う

 

稲穂が風に揺れる

 

いつまでも下校し続けている

 

勇気を出したい

 

おばあちゃんはもう帰れない

 

花は枯れる

 

でも枯れた花は美しい

 

ギリギリ締めつけるギターの音が教える

 

スマホの画面バキバキ

 

そこに映し出される世界に詩を書く

 

透明な不安で上手に包んで

 

夜はあなたのもの