日報

あるいは遺書

りゅう

祖国を守って立派に散った英霊の皆さま

 

この国は毎年3万人が自殺する国です

 

そう言って無責任に沈黙

 

こんなものはたかが文字の羅列

 

私が観測している人間は

 

誰もかれも死に惹き寄せられていく

 

そもそも生きたことも眠ったこともないのだ

 

これは日記なのだ

 

辛いのだ、苦しいのだ、面倒くさいのだ

 

死に惹かれていく

 

疲れて老いた顔が鏡の中で佇んでいる

 

窓辺の光に晒されて

 

水の中に落ちて

 

洞窟の奥に押し込められて

 

むせかえるような湿度

 

火炎放射器で焼かれる

 

あなたが文字を書き連ねることが私は嬉しい

 

孤独の戦い

 

続けるか、やめるか、それだけだ

 

見たこともない魂の形を求めてる

 

まだブロンをODしたことがない

 

インドに行ったことがない

 

好きな人を裏切ったことも

 

死んだら勝手に焼かれる

 

選択肢が狭まっていくのを感じる

 

私は着替える

 

人に会うので