日報

あるいは遺書

りゅう

雨が降る人影

 

美しい耳鳴りが響く

 

調和する

 

終わりの標

 

そして風景が描かれる

 

泡のイメージ

 

記憶を信じる

 

戻れない道を辿る

 

あの時一人で居た

 

今も

 

他のものは何もない

 

肉体もない

 

朽ちるから

 

羽ばたいて、子どものように

 

映画や本が好きだった

 

じっと見る

 

戦後が始まる

 

群がる鳥

 

もっとシンプルになれる

 

神聖な意味を付与できる

 

でも言及することを恐れている

 

坂だ

 

蔦だ

 

未知の

 

この身体の内側を流れる

 

血を恐れている

 

知を吐いている

 

戻れない道を辿って

 

またここに戻った

 

屋根が壊れる

 

風が吹きすさぶ

 

耐え難きを耐え忍び難きを忍び

 

意味がたくさんあるだろう

 

深海で静かに息をしていたいと願った

 

猿の子孫

 

二本足であることに何の意味がある

 

あなたを呼びたい

 

押し流されるようにそう思う

 

急激に、切実に、性的に

 

羅列、羅列、羅列