日報

あるいは遺書

りゅう

風景がたった今壊れる


誰もいなくなった地球


連続した温かさを撫でる


完全に夏が過ぎた


エロさの欠片もない


グラスから溢れ出す


丸い


てくてく歩く


子どもの頃の感覚が今だけはもう一度わかる


背中がかゆい


誰とでも話せる


見知らぬ道、壁、土埃


意味が意味に繋がる前に


指の皺を見てため息をつくように


え、どういうこと?


考える前に飛んでた、成層圏


抱きしめた時の気持ちを知りたかった


恐いね


天井を見つめる


とめどなく風が起こる


連れていく


影と光の境目に片脚ずつ立って


干からびる虫


男でも女でもなく


伸びていく


サインを送る


大丈夫


耳鳴りのもっと奥


咲いているの?


炎の匂い


許す、手を取る


歩道橋から見下ろす


まだここにいて