日報

あるいは遺書

りゅう

よる


淀みなく夜を読む


呆然と


階段


ひらひら舞うように


風から逃げるように


助けたい


からみあう


戻れない森


一つの身体であるということ


シナプスの結合



浮遊したら手を握る


そういう遊び


そういう痛み


耳鳴り


伝えたい


確かめたい


器用な指


約束を分けて


羽が生えたようになる


100万年後


知り合いたい


高速道路の残骸


ほらね


屋上から身を投げる


太陽が行き過ぎる


とてもよく似た振動


心臓だった頃


分かりたい


分割したい


分かち合いたい


回りながら落ちる


いつも同じ塔


砂埃


バッタの死骸が乾く


循環する25mプール


高いところから低いところまで


意味を理解する


赤や緑や黄色


影を踏みつけて


無かったことになる


ねえ、赤ちゃん


人差し指、木漏れ日


分裂して


どこにもないような


自分の身体を忘れる