日報

あるいは遺書

りゅう

緩やかな坂


カラスの大群


モスクの天井


お前を確かめなくては


昨日の今日、みたいな


影絵


小さな杜


ふくらはぎがしんどい


同じ動作を何度も繰り返す


知り合いになれる


来て帰る


前は言葉に自信がなかった


今はそれはもはや私のものではないから


夕暮れが優しく見える


すごいね


反射する素材


音楽が伝う


風船を膨らませるおじさん


連れ去られる


地震が鳴る


気が遠くなる


お腹いっぱいになる


ざわめき


真っ暗にして花火を見上げる


訪れる


粒子の軌跡を追って


真夜中に飛び立つ


季節の行進


降りてくる


笑い合う、家族のように


力抜いて


波の始まりの場所で


夜空を薄めていく


灰色のとかげ


矢印、悲しみ


手に触れたい


珈琲を吸い込む


間違いじゃないように


フォースと共にあれ


くしゃみ


螺旋状を描く


声の木霊


一掴みの光


あるためにあった


震えながら


形のまま立とうとする


含まれた微細な祈りを


はためかせて、はためかせて


窓がかたかた鳴る


合図


瞬間の中に入れ