日報

あるいは遺書

りゅう

意味なんてない


光が曲がる


身体の躍動に合わせて


色をぽたぽたと垂らす


風船


季節を脱ぎ捨てて


0にも1にもなれる


どこまでも行ける


揺れたい


星空に蛙の大合唱


それから雪が降る


ロケットは宇宙を目指す


子どもの頃から夢だった


悪魔がやってくる


体温を求めて


核融合の光


通り過ぎる人


遠くからじっと見ている


家に帰ればまた同じことが始まる


怖くはないの?


永久に廻り続ける


どこにも行かない


バッタの手足をもいで遊ぶ


テレビは見たくないから


帰り道を失くしたまま


自転車に乗れなくなる


変な朝


ひらがなをひろげる


治そうとした


膨らんで弾ける


脳の中の小さな島


行かないで


放っておいて


必ず終わる


必ず始まる